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完璧でなくても崩れない 東京ガスが雨中戦で示した「総合力」

【東京ガスクリエイターズQB谷口雄仁 ©X LEAGUE】

9月16日、雨の横浜スタジアムで行われた第6節のOrientalBioシルバースター戦。東京ガスクリエイターズはスペシャルチームのビッグプレーを得点につなげ、27対17で逆転勝ちした。
試合は決して思い描いた通りに進んだわけではなかった。雨でボールの扱いが難しくなる中、東京ガスはリスクを抑えたゲームプランで臨んだが、攻撃ではなかなかリズムをつかめなかった。

「もっと点を取る攻め方をしても良かったのですが、しっかり雨のゲームメイクをするつもりでやりました。あまりうまいこといけませんでしたね」と板井征人ヘッドコーチは、勝利にも手放しでは喜ばなかった。それでも白星を手にできたのは、一つのユニットだけに頼らない東京ガスの総合力があったからだ。特に存在感を示したのがスペシャルチームだった。LB芹澤励が2度のパントブロックを記録。K白本俊も第1クオーターに52ヤードのフィールドゴールを成功させた。

一方で、フィールドゴールをブロックされ、そのボールを約70ヤード運ばれて一時逆転を許す場面もあった。攻守、スペシャルチームともに完璧ではなかったが、互いのミスを補いながら最後は勝ち切った。
「ディフェンスもキックもやられたりしますけど、チームトータルの力、総合力でなんとか勝ちを拾ったということは良かったと思います」と板井HCは、苦しい展開の中でも崩れず、勝利という結果を残したことに一定の手応えがあったと述べた。

【第4Qに95ヤードのキックオフリターンTDを決めたWRジャスティン・ホッブス ©X LEAGUE】

この試合では、フラッグフットボール日本代表のQB谷口雄太も久しぶりに出場した。フラッグでは、ロサンゼルス五輪出場を目指す日本代表の一員として、一つのプレー、一つの判断と向き合っている。その経験を、アメリカンフットボールにも生かしてほしいと板井HCは期待する。
「フラッグだと全部タッチダウンを取らなきゃいけないし、オリンピックに出たいという中で、1プレーの重みをすごく高めています。フラッグでいい経験をしたので、フットボールでも1プレー、1プレーの重みを感じてほしい」

一方で、谷口は2つのインターセプトを喫し、状況判断に課題を残した。板井HCは、成功するかもしれないという感覚に頼ってパスを投げるのではなく、状況によってはボールを保持してプレーを終える判断力を求めている。
守備では、DLマット・マクレランが復帰した。外国籍選手4人が故障などでなかなか揃わなかった中、ようやく戦力が整いつつある。
「何年も一緒にやっているので、復帰して特に問題はないです。ようやく4人が揃ったので、もう少しコンビネーションを高めていきたい」

攻撃には課題を残し、スペシャルチームでも天国と地獄を味わった。それでも、誰かのミスを別の誰かが取り返し、雨中の接戦をものにした。板井HCが語った「総合力で拾った勝利」という言葉が、この日の東京ガスを最もよく表していた。