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「後半は評価。でも最初からできないと…」 富士通山本洋HCが求めた「共有」の質

【富士フイルム海老名WRジェイソン・マシュー・シャーシュ(手前)とボールを争う富士通DB林奎佑 ©X LEAGUE】

31対14で逆転勝利を収め、開幕3連勝を飾った富士通フロンティアーズ。しかし、試合後の山本洋ヘッドコーチの表情に安堵はなかった。
「う~ん、勝てたことは良かったですけど……」
開口一番、そう口にした指揮官が振り返ったのは、14対10とリードを許した前半だった。

富士フイルム海老名Minerva AFCはQBシェヴァン・コルデイロを中心にテンポ良くパスをつなぎ、WRジェイソン・マシュー・シャーシュとのコンビで富士通守備陣を揺さぶった。
「ある程度想定はしていました。でも、追い込んだところで止め切れず、ダウンを更新される。ディフェンスの悪いところが前半に出てしまいました」

【厳しい表情で戦況を見つめる富士通の山本洋HC ©X LEAGUE】

一方で、後半は一転して富士通ペースとなる。QBコルデイロへのプレッシャーを強め、スクランブルへの対応も修正。富士フイルム海老名を無得点に封じた。
「後半は完璧にできたことは評価しています。でも、ゲームプランに入っていたことを、なぜ最初からできないのか。選手はゲームプランのポイントを徹底して試合に入らなければいけない」

山本HCが繰り返し口にしたのは、「ゲームプラン」と「共有」という言葉だった。試合終盤も、相手ディフェンスの変化に対して有効なプレー選択ができなかったことを課題に挙げ、「(インターセプトを喫した)最後の攻め方を見ていると、コーチと選手の連携やプレー選択、ゲームプランの立て方には少し疑問が残る試合だった」と総括した。

試合後にはQB高木翼とも長めに話し込んだ。「QBのビジョンとコーチのビジョンをしっかりすり合わせるように伝えた」と明かし、個人の能力だけでなく、ベンチを含めた意思統一の重要性を強調した。

【第3Qに逆転のTDランを決める富士通RB三宅昂輝(中央) ©X LEAGUE】


次節は、春シーズンを除けば2023年ライスボウルトーナメント準決勝以来となるオービックシーガルズとの対戦。前半戦最大の山場を前に、山本HCは「ディフェンスはどこを守るかを絞ること。オフェンスは高木が落ち着いてパスを回せる環境をつくり、強力なディフェンスラインに対してランをどう機能させるかがポイント」と展望した。
開幕3連勝という結果の裏で浮かび上がった課題。オービックとの大一番は、富士通の修正力だけでなく、選手とコーチ陣がどこまでゲームプランを共有できるかが勝敗を左右しそうだ。